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代名詞

人称代名詞

人称代名詞は人称の区別を示す名詞です。人称代名詞は 人称・数・格(および3人称の場合は性)に応じて次の形になります(表)。

【表:人称代名詞変化表】
1人称 2人称親称 2人称敬称 3人称
単数 複数 単数 複数 単複同型 単数 複数
1格 ich wir du ihr Sie er sie es sie
2格 meiner unser deiner euer Ihrer seiner ihrer seinser ihrer
3格 mir uns dir euch Ihnen ihm ihr ihm ihnen
4格 mich uns dich euch Sie ihn sie es sie

*上記表中にある2人称の du, ihr は家族、恋人、友人など親しい間柄の人や、子ども神などに対して用いられ、この立場の2人称を特に親称と呼びます。一方、Sie はそれ以外の人に対して用いられ、敬称と呼びます。

人称代名詞の2格は、現代ドイツ語では滅多に用いられることはありませんが、動詞の目的語になったり、2格支配の前置詞と共に用いられたりすることがあります(例.1 の主節)。「彼の本」などの所有関係は所有冠詞で表します(例.1 の従属節)。

【例:人称代名詞の2格】
  1. Statt seiner, kommt seine Frau. 彼の代わりに奥さんが来ます。

指示代名詞

指示代名詞は、ある対象を他と区別して強く指し示す働きをします。指示代名詞 der の格変化は定関係代名詞 der と同じです(例.1)。複数2格に derer という別形もありますが、これは関係代名詞の先行詞として「人」を表す場合にのみ用いられます。名詞を伴わないで代名詞的に用いられた指示冠詞 dieser, jener, solcher, derjenige, derselbe も一般に指示代名詞と呼ばれます。

【例:指示代名詞】
  1. Den kenne ich nicht. そんな男は知りません。

不定代名詞

不定代名詞は、漠然と不特定の人や物を表す名詞です。人を表す不定代名詞には、 man(例.1), einer(例.2), keiner(例.3), jeder(例.4), alle(例.5), einige(例.6), jemand(例.7), niemand(例.8) があります。

【例:人を表す不定代名詞】
  1. Hier darf man nicht rauchen. ここで喫煙してはいけません。
  2. Eine der Frauen spricht Japanisch. その女性達のうちの一人は日本語を話します。
  3. Haben Sie Füller? ― Nein, ich habe keine. 万年筆を持っていますか? - いや、それを持っていません。
  4. Jeder weiß das. 誰もがそれを知っています。
  5. Alle sind hierher gekommt. みんなここに来ました。
  6. Einige von uns wissen das. 私達の何人かはそれを知っています。
  7. Jemand klopft an die Tür. 誰かがドアをノックしています。
  8. Neimand weiß es. 誰もそれを知りません。

物を表す不定代名詞には、einer(例.1), eins(例.2), einiges(例.3), etwas(例.4), welcher(例.5), alles(例.6), nichts(例.7) があります。

【例:物を表す不定代名詞】
  1. Da klopfte einer. 誰かがノックしました。
  2. Eins darfst du nicht vergessen. 君は一つ忘れてはならない。
  3. Ich muß noch einiges sagen. 私はまだいくつかのことを言わなくてはなりません。
  4. Alles oder nichts. 全てか無か。
  5. Hast du etwas gefunden? - Nein, ich habe nichts gefunden. 何か見つかった? いや、何も見つかっていない。
  6. Ich habe jetzt kein Geld. Hast du welches? いま、お金を持ってないんだけど、いくらか持ってる?
  7. Ich habe nichts zu sagen. 言うことは何もありません。

再帰代名詞

再帰代名詞は、「彼は自分を誉める」のような表現で「自分を」や「自分に」という意味を表す名詞です。再帰代名詞には人称と数に応じて次の形があります(表)。(1人称と2人称親称は、人称代名詞をそのまま再帰代名詞として用います。)再帰代名詞は、主語の行為が主語自身に向けられることを表す再帰表現において、「自分を」、「自分に」という意味を表すだけでだけでなく、再帰動詞と共に用いられたり、成句的表現に用いられることも頻繁です。

【表:再帰代名詞】
1人称 2人称親称 2人称敬称 3人称
単数 複数 単数 複数 単複同型 単数 複数
3格 mir uns dir euch sich
4格 mich uns dich euch sich

相互代名詞

相互代名詞は、einander のように「お互いに」ということを表す名詞です(例.1)。再帰代名詞も主語が複数のときは相互的意味を持ちます。

【例:相互代名詞】
  1. Die beiden hassen einander. (または sich) 二人は憎しみ合っている。

疑問代名詞

疑問代名詞は名詞を問う疑問詞。疑問代名詞には wer(例.1), was(例.2) があります(表)。名詞を伴わずに代名詞的に用いられた疑問冠詞 welch も一般に疑問代名詞と呼ばれます。

【例:疑問代名詞】
  1. Wer ist das? こちらは誰ですか?
  2. Was ist das? これは何ですか?
  3. Welcher ist der teuerste Computer? どれが一番高価なコンピュータですか?
【表:疑問代名詞 wer, was】
wer was
1 wer was
2 wessen wessen
3 wem -
4 wen was

関係代名詞

関係代名詞は、名詞に節を結び付け名詞成分を作る語です。説明する名詞の格に従った格変化を持ち、節内の動詞の定型は節の末尾に置かれます。このとき主節と関係詞節との間を常にコンマで区切ります。関係代名詞には定関係代名詞 der, welch、不定関係代名詞 wer, was があります。

定関係代名詞は、直前の名詞を説明す働きを持ちます(例A.1)。 der の格変化は 2格以外は冠詞の格変化と同じです(表)。 welch は主に文語で用いられ、格変化は dieser と同じです。但し、男性・中性 2格で名詞自体に語尾 -s が現れる場合、普通 welchen が使われます。また、welch は、格語尾を付けずに使われる場合もあります。

【例A:定関係代名詞】
  1. Er sucht das Buch, das er gestern gekauft hat. 彼は昨日買った本を探しています。
【表:定関係代名詞 der】
男性 女性 中性 複数
1 der die das die
2 dessen deren dessen deren
3 dem der dem denen
4 den die das die

不定関係代名詞 wer, was は直前に名詞を持たずに、人(例B.1)や物(例B.2)を説明する節を作ります。 wer は直前に名詞を持つことはありませんが、was は das, alles, etwas, nichts などを持つことがあります。不定関係代名詞 wer, was の格変化は、疑問代名詞の wer, was に同じです。

【例B:不定定関係代名詞】
  1. Wer keinen Führerschein hat, darf nicht Auto fahren. 免許証を持っていない人は車を運転してはいけません。
  2. Er vergißt nichts, was er einmal gehört hat. 彼は一度聞いたことは忘れません。
Last Update : 2009.01.17, Author: でるたま~く
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